日刊木材新聞  平成13年6月9日版より抜粋地域ビルダー戦略[111]
”遊び”がある楽しい住まいで成長  -人気の秘密は設計力に-

神奈川県横須賀市、衣笠インターの入り口近くに10棟並ぶ輸入住宅。
レモンイエロー、パステルグリーンなど鮮やかな色彩が目を引く。
地元で賛否両論を引き起こしたこれらの住宅群は、(株)スタッフ(横須賀市、大内巌社長)が建設したもの。



創業は昭和57年。
現社長が個人で開業したが、現在、社員6人で年間35棟を手がけるまでに成長した。平成11年度の売上高は5億7千万。


人気の秘密は、設計力にある。明るい色調のサイディング、輸入窓、ウッドデッキ・・・。
20年前に設計した家が市内にあるが、昨今の輸入住宅とほとんど変わらない。当時は異端視されたというが、今ではこうしたデザインが30代・40代を中心に人気を集めている。


「スタッフの家なら売れる」と、不動産会社からも建て売り住宅の依頼が引きもきらない。
米国滞在の経験を生かし、社長自ら現地から調達する瀟洒なデザインの化粧洗面台、水洗金具、タオル掛けなども好評。


だが、注文住宅の場合は、大手ハウスメーカーとの競合が厳しいのではないだろうか。
「それこそ好機。大手メーカーの営業マンはたいがいが若く、経験も浅いが、こちらは社長自らが出向くので好印象を与えることができる」(大内社長)。
「大手がやりたがらない狭小地の案件も積極的に手掛ける事にしている。外壁の色が明るすぎる?明るい家で楽しく暮らせるならそれでいいじゃないですか。」

デザインにも一工夫するのが秘訣だという。
「大手が考えつかないようなゲリラ的手法でいく。車好きの人に、居間から愛車のフェラーリが見えるように設計した事も」。
大内社長の考えは、「二つのプランで迷ったら、変な方を選べ」。
完璧な家はいつか飽きるから、どこかに”遊び”をつくる。それが「楽しい住まい」をつくるスタッフ流の設計なのだという。


写真の家は、外壁をチャネルオリジナル社の難燃木質外壁「ケミコウール」で施工、内装は南仏風の塗り壁材、”セニデコカラー”で仕上げた。
壁面の茶色に窓の白枠がアクセントになっている。ペットやガーデニングが似合いそうだ。


打ち込んだ自信作ほどもうからないという。
しかし、要求水準の高い施主とは進んでつき合う。


「大手には研究所があるが、中小のビルダーは勉強がおろそかになりがち。でも、こうした物件を扱うことでこちらの技術も磨かれる」。
キッチンや給湯器など住宅機器の仕入れでは、コストダウンにも積極的に取り組む。
目標は、3年以内に60棟、5年で100棟。